胎動・・・。
十数年前、某元中小企業の実験室では、空間強度測定実験が行われていた。
分離素材で区切ってある特定空間内に発生させた電磁波を検知し、その歪み・エネルギー状況から、空間維持限界を探り出す実験は、今、佳境を迎えている。
「この程度の分離素材で、こんなにはっきりとしたデータが取れるなんて・・・!」
「事実は小説より奇なり・・・だね。」
「これで、重力制御も見えて来た・・・。」
「ああ、意外とハードルは低かったな・・・。」
「意外にね・・・。」
「時空の浮き袋を製作すれば、スペースシャトルなんて、無駄の塊・・・。」
「戦いでは無く、理解の勝利だね。」
「でも、制御を間違えると、危ないんじゃないの・・・?」
「当然さ。変な使い方を封じる為には、先ず、人類の精神的進化が必要になる。」
「地球を消滅させる武器としても使用可能だから・・・?」
「使い方を間違えれば、そんなモノで済まないかも・・・?」
「宇宙の大迷惑・・・て訳か・・・?」
「下手すると・・・ね。」
「どうする・・・?この先・・・?」
「とりあえず、万一の時の自滅消滅装置までは、作っておこう。地球消滅程度で済むように・・・。」
「其処から先は・・・?」
「人類の精神心理の進化待ち・・・ってところかな・・・。」
「でも期待出来るの・・・?」
「我々が、こんな技術を持てるのだから、同様に、精神心理の進化のロジックだって、色々なところで発芽してる・・・んじゃないのかな・・・。」
「そうだと良いけれども・・・。」
「まぁ、宇宙の大迷惑となるくらいなら、地球だけ消滅・・・というところまでは、作っておくことにしよう・・・。」
「私たちも消滅しちゃうんだよね・・・。」
「当然さ。・・・でも、人類が、侵略・略奪競争で宇宙を荒らすのよりマシだろ!」
「どうなるのかなぁ・・・人類・・・。」
「なるようになるさ!」
「消滅器の完成まで、どのくらいかかるかなぁ・・・。」
「まあ、のんびりやって、3~4年ってところかな・・・。」
「それより、時空の浮き袋、商品化して大儲け・・・って言うのが良くない???」
「それじゃ、巷にゴマンと居る人類滅亡加速仕事を行う者たちと同じだよ!」
「どうして・・・?」
「大金持ちを見れば、羨ましくなるだろ!当然、ボクも私も・・・の大競争さ。お金目的の為に、用でも無いモノが量産されてしまう一因になるだけさ・・・。」
「お金を放棄すれば・・・?」
「権力者の道具になるだけ・・・。」
「やっぱり、進化待ちしか無いか・・・。」
「日の目が出ると良いけどなぁ・・・。」
「消滅じゃ目も当てられないよ・・・。」
「ウチらも情報やる・・・?」
「適性の無いことやってもなぁ・・・。」
「ヒントぐらいなら、流せるんじゃない・・・?」
「まぁ、自滅消滅器完成後なら、どうせ暇だし・・・そうしたら、やるか・・・?」
・・・・・・・(続く)・・・・・・・。
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